むつ警察署管内で公安委員会職員を語る特殊詐欺事件を認知
1事案の概要
令和7年10月15日、青森県内に居住するAさん(70歳代、女性)の自宅固定電話に、「郵政局のヤマダ」を名乗る男から電話があり
〇スズキという男を逮捕したところ自宅から差出人があなたの荷物が発見された
などと言われた後、「公安委員会のホンダ」と名乗る男に電話が替わり、ホンダから
〇スズキの共犯者の疑いがあるのでLINEで詳しく話を聞く
などと言われ、LINEアカウント名「本田悟」を追加したところ、本田からLINEの音声通話がかかってきて
〇あなた名義のキャッシュカードが資金洗浄に使われている
と言われ、以降、毎日、本田に近況確認の電話をすることとなった。
すると10月21日、自宅固定電話に、「検事のホソカワ」と名乗る者から電話があり
〇あなた名義の銀行口座を全て凍結するので、本田に相談すること
と言われたことから、Aさんが本田に相談したところ、本田から
〇凍結される前に口座からお金をひきだし、自宅で保管すること
〇急遽、金融庁であなたが出金したお金を調査することになった
などと言われたことから、Aさんは、本田の指示に従い、県内金融機関から払い戻した現金700万円を紙袋に入れて準備した。
10月28日、本田に準備が出来たことを伝えると、本田からLINEの音声通話で
〇自宅玄関前の郵便受けの下に現金を置き、電話を繋いだままにして家の中で待っていること
と言われたことから、指示に従って玄関前に現金を置いたところ、数分後に本田から、お金を受け取ったと言われ、通話が切れた。
翌日、Aさんが確認すると、玄関前に置いた現金がなくなっており、その後、本田らと連絡が取れなくなったことから、警察に相談し、詐欺被害に気付いたもの。
2被害の防止について
(1)公安委員会や検察庁などの捜査機関をかたり、犯罪の共犯者の可能性があるなどと申し向け、金銭をだまし取る手口の詐欺が多発しています
(2)捜査機関が、現金の引き出しを指示したり、金品を要求することはありません。
(3)LINEに誘導された場合は詐欺の可能性が高いので、絶対に応じないでください。
(4)急に電話があった後、現金を要求された際は、家族、知人、最寄りの警察署や交番・駐在所に相談し、絶対に1人で対応しないでください。
