桜島 – 火山の状況に関する解説情報(第084号)
気象庁
8月21日16時00分 発表
火山の状況に関する解説情報
火山名: 桜島
噴火警戒レベル: レベル3(入山規制)
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
桜島では、山体膨張を示す地殻変動が観測されています。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。また、風下側では降灰に注意が必要です。
昨日(20日)から本日(21日)明け方にかけて、南岳山頂火口ではごく小規模な噴火が時々発生しています。昭和火口では噴火は観測されていません。
火山性地震は少ない状態で経過しています。
昨日実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり3300トン(前回4日、2400トン)と非常に多い状態でした。
19日16時頃から観測されていた山体膨張は、本日未明から明け方にかけてわずかに収縮しましたが、依然として膨張した状態を維持しています。南岳山頂火口または昭和火口において、この山体膨張が一度に解消されるような噴火が発生すると、桜島島内を中心に多量の降灰を伴う可能性があります。降灰や小さな噴石の落下が予想される範囲は、気象庁から発表される降灰予報を活用ください。
南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、22日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
火山の状況に関する解説情報(詳細)