霧島山(新燃岳) – 火山の状況に関する解説情報(第077号)
気象庁
8月11日16時00分 発表
火山の状況に関する解説情報
火山名: 霧島山(新燃岳)
噴火警戒レベル: レベル3(入山規制)
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
8月8日から11日15時までの新燃岳の活動状況をお知らせします。新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。
新燃岳火口では、6月下旬以降断続的に噴火が観測されています。
昨日(10日)05時23分に発生した噴火は、本日(11日)01時34分に停止したもようです。連続噴火中、噴煙は最高で火口縁上3000m以上に上がりました。
昨日に山麓で実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり2800トン(前回6日、500トン)と多い状態でした。
新燃岳火口直下を震源とする火山性地震は、2024年10月下旬から増減を繰り返しており、期間中は非常に多い状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が発生しました。
新燃岳周辺の傾斜計では、新燃岳の地下の膨張を示すような特段の変化は認められません。
GNSS連続観測では、霧島山を挟む一部の基線で、2025年3月頃から霧島山深部の膨張を示すと考えられるわずかな伸びが認められていましたが、7月上旬頃からは停滞しています。
新燃岳の火山活動は活発な状態で経過しており、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では、大きな噴石などに警戒してください。
弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね3kmまで、火砕流が概ね2kmまで達する可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね3kmの範囲では警戒してください。
風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
2011年と同様に爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。
地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
次の火山の状況に関する解説情報は、15日(金)16時頃に発表の予定です。
なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
火山の状況に関する解説情報(詳細)