通信事業者や警察官らを名乗る多額 なオレオレ詐欺被害が発生しました。
警察庁は、本年上半期の特殊詐欺被害が暫定値で過去最悪の1万3213件(前年同期比4256件増)に上り、被害額が前年同期の約2.6倍の約597憶3000万円だったと発表しました。
警察官などを装ってスマートフォンなどに電話をかけLINEなどに誘導する「ニセ警察詐欺」の手口が4割弱で、若者も標的とされています。「ニセ警察詐欺」では、偽の警察手帳や逮捕状の画像などを送信して被害者を騙そうとする手口を使いますが、本当の警察官は、警察手帳や逮捕状の画像をSNSを使用して示すようなことは絶対にありません。
本年に入り、武蔵野署管内のオレオレ詐欺被害でも、こうした「ニセ警察詐欺」での被害が8割を超えるほど多くなっています。
犯人は、あなたが犯罪に関与しているかどうかを調べるため、指定した口座に現金等を振り込むよう仕向け、お金をだまし取るのが目的なのです。女性被害者の中には、ビデオ通話で「身体検査をする」などと言われ服を脱がされ、それを拡散するなどと脅されるような被害を受けた方もいます。
詐欺電話のおよそ7割は「+」から始まる国際電話番号で、末尾が「0110」など警察署の電話番号を装うケースも目立っています。
国際電話の着信を規制するアプリを使用したり、通信事業者に国際電話の着信を拒否する設定を依頼することで7割の詐欺電話を防ぐことができます。
会話を始めてしまうと、知らないうちに犯人のペースに巻き込まれます。犯人は、初めは通信事業者を名乗っても、次々に警察官や検察官などに電話を替わっていくうちに真実味を帯びてくる劇場型に誘い込むのです。
犯人は、指定口座にお金を振り込むよう要求し、「犯罪と関係がなければ全額お返しします」などと言ってきますが返金されることは絶対にありません。
インターネットバンキングを利用しての振り込みは、即時犯人に財物が移転してしまい大変危険です。ご利用時には、十分にご注意をお願いします。
〈被害の状況〉
令和7年7月30日夕方、吉祥寺南町の固定電話に、通信事業者のカスタマーサポートセンター職員を名乗った電話がかかってきた。その電話では「ドコモショップ梅田店で○○さんの名義でされた携帯電話機契約が不正契約だと判明したので警察に緊急通報します」などと言われ、そのまま大阪府警捜査二課の〇〇へと電話が替わられた。警察官を名乗るは犯人は、LINEのビデオ通話へと誘導し、ビデオ通話で自らと制服姿の警察官を映して、警察手帳を示し、「あなたがマネーロンダリングに加担していることが判明した。紙幣調査のため金融庁の指定する口座に振込をしてもらいます」などと伝えられた。さらに、検察官を名乗る〇〇が音声のみで同様の支持をしてきたため、被害者はすっかりその嘘を信じてしまいパソコンからインターネットバンキングシステムを利用して複数回にわたり、多額な現金を振込送金してしまったもの。
【問合せ先】武蔵野警察署
◎警視庁防犯アプリ「デジポリス」はこちらから