4月は特別防疫月間です
平成22年4月に本県で口蹄疫が発生してから、まもなく15年を迎えます。当時、本県では29万7,808頭もの牛や豚などの尊い命が口蹄疫によって奪われ、さらには県内の経済全体が甚大な被害を受けました。
そこで県では、毎年4月を「特別防疫月間」と位置づけ、「忘れない、そしてさらに前へ」を合言葉に、県内の家畜防疫を強化するための取組を実施していますので、これを機に農場での防疫体制の再確認を行っていきましょう。
高病原性鳥インフルエンザについては、今シーズン、本日時点で14道県51事例の発生が確認されており、県内でも2事例の発生がありました。県内には、依然としてカモ類が留まっていることから、渡り鳥の北帰行が終わる5月上旬頃まで発生リスクが高い状況にあります。
また、豚熱については、野生いのししでのウイルス感染が、現在までに佐賀県で72事例、長崎県で5事例が報告されています(令和7年3月31日現在)。本州からの導入豚によるウイルスの侵入リスクに加え、佐賀県及び長崎県内の野生いのししの状況から、県内の養豚農場での発生リスクが極めて高い状況にあります。これまで、本州及び四国ではワクチン接種農場での発生が確認されていることから、農場周囲の防護柵に破損がないか再度点検していただくなど、より一層、農場の防疫レベルを強化していきましょう。
さらに、口蹄疫については、今年3月、韓国南西部で発生が確認されて以降、同地域で14事例に拡大しています(令和7年3月23日現在)。過去2回、本県で口蹄疫が発生した際は、その前に韓国での発生が確認されていることから、これまで以上の警戒が必要です。
加えて、アフリカ豚熱については、韓国において継続的に発生していることから、地理的に近い本県へのウイルスの侵入リスクが極めて高い状況にあると考えられます。
現在、インバウンドが回復し、アジアからの人や物の往来が増加していることから、
海外からの伝染病侵入リスクがより一層高まっています。防疫の意識を高く持ち、いま一度、畜舎周辺の消毒を徹底するなど、日頃からの発生防止対策の取組を強化していきましょう。
農家の皆様方におかれましては、飼養衛生管理基準を遵守し、
不要な人の農場立入の制限、農場及び畜舎専用服・靴への交換、
消毒の徹底(踏込消毒槽の適切な使用及び消毒薬の適宜交換など)、
鶏舎の破損や防鳥ネットの破れなどの点検等、
発生防止対策の取組の一層の強化をお願いします。
また、口蹄疫の特定症状(泡状のよだれや水ぶくれなど)や豚熱・アフリカ豚熱の特定症状(紫斑、異常豚や流死産の増加、死亡豚の増加等)、不審な野生いのししの死体を発見した場合は、直ちに管轄の家畜保健衛生所へ通報してください。
伝染病から家畜の命を守るのはあなた自身です。周りの方にも呼びかけ、日本一安全・安心な畜産県を目指しましょう。
【問い合せ先 宮崎県家畜防疫対策課 】
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